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GoとPythonの連携について徹底解説

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GoとPythonの連携について徹底解説

GoとPythonは、それぞれ異なる強みを持つプログラミング言語です。Goは、高速な処理能力や効率的な並行処理に強みがあり、特にサーバーサイドアプリケーションや大規模システムで使用されることが多いです。一方で、Pythonはその柔軟性と豊富なライブラリにより、データ分析、機械学習、スクリプト言語として幅広い用途で利用されています。

両言語の強みを活かして連携させることができれば、より柔軟かつ効率的なシステムやアプリケーションを構築することが可能です。例えば、Goで並行処理を活かしてサーバーのバックエンドを担当し、Pythonでデータ処理や機械学習モデルの計算部分を担当するというような使い方が考えられます。

本記事では、GoとPythonの連携方法について、初心者向けにわかりやすく説明します。具体的なコード例を交えて、実際の実行結果も確認しながら進めていきます。

GoとPythonの連携のアプローチ

GoとPythonを連携させる方法はいくつかあります。ここでは代表的な3つのアプローチを紹介します。

  1. GoからPythonスクリプトを呼び出す
  2. PythonからGoプログラムを呼び出す
  3. GoとPython間での通信を行う (例: gRPCやHTTPを利用)

GoからPythonスクリプトを呼び出す方法

まず、GoからPythonスクリプトを呼び出す最も簡単な方法は、os/execパッケージを使って外部コマンドとしてPythonスクリプトを実行する方法です。以下にサンプルコードを示します。

package main

import (
    "fmt"
    "os/exec"
)

func main() {
    // Pythonスクリプトを実行
    out, err := exec.Command("python3", "hello.py").Output()
    if err != nil {
        fmt.Println("Error executing Python script:", err)
        return
    }
    // Pythonスクリプトの出力を表示
    fmt.Println("Output from Python script:", string(out))
}

この例では、Goプログラムからhello.pyというPythonスクリプトを呼び出しています。このスクリプトは単純に「Hello from Python!」という文字列を出力するものとします。

# hello.py
print("Hello from Python!")

このGoコードを実行すると、以下のような結果が得られます。

Output from Python script: Hello from Python!

これはとてもシンプルな連携方法ですが、これによりGoから簡単にPythonのスクリプトを呼び出すことが可能です。

PythonからGoプログラムを呼び出す方法

次に、PythonからGoのプログラムを呼び出す方法を見てみましょう。Pythonでは、subprocessモジュールを使って外部プログラムを実行することができます。

import subprocess

# Goプログラムを実行
result = subprocess.run(["go", "run", "hello.go"], capture_output=True, text=True)

# Goプログラムの出力を表示
print("Output from Go program:", result.stdout)

ここで、hello.goというGoプログラムが以下のような内容であるとします。

package main

import "fmt"

func main() {
    fmt.Println("Hello from Go!")
}

Pythonのスクリプトを実行すると、以下の結果が得られます。

Output from Go program: Hello from Go!

これも、PythonからGoを呼び出す簡単な方法です。Python側からGoのプログラムを呼び出し、その結果を受け取って処理することが可能です。

gRPCを利用したGoとPythonの連携

外部プログラムを呼び出すのではなく、もっと高度で効率的な連携方法として、gRPCを利用する方法があります。gRPCはGoogleが開発したリモートプロシージャコール(RPC)システムで、効率的かつ高性能な通信を行うことができます。

gRPCでは、サービスのインターフェースをProtocol Buffersという形式で定義し、それに基づいて通信を行います。GoとPythonの双方でgRPCを使用することで、シームレスな連携が可能になります。

以下に、gRPCを利用したGoとPythonの連携例を示します。

Protocol Buffersの定義

まず、gRPCで使用するサービスのインターフェースをservice.protoファイルで定義します。

syntax = "proto3";

service Greeter {
    rpc SayHello (HelloRequest) returns (HelloReply) {}
}

message HelloRequest {
    string name = 1;
}

message HelloReply {
    string message = 1;
}

このprotoファイルを使って、GoとPythonの両方でコードを自動生成します。

Goサーバーの実装

次に、GoでgRPCサーバーを実装します。

package main

import (
    "context"
    "fmt"
    "log"
    "net"

    "google.golang.org/grpc"
    pb "path/to/your/proto"
)

type server struct {
    pb.UnimplementedGreeterServer
}

func (s *server) SayHello(ctx context.Context, in *pb.HelloRequest) (*pb.HelloReply, error) {
    return &pb.HelloReply{Message: "Hello " + in.Name}, nil
}

func main() {
    lis, err := net.Listen("tcp", ":50051")
    if err != nil {
        log.Fatalf("failed to listen: %v", err)
    }
    s := grpc.NewServer()
    pb.RegisterGreeterServer(s, &server{})
    fmt.Println("gRPC server running on port 50051")
    if err := s.Serve(lis); err != nil {
        log.Fatalf("failed to serve: %v", err)
    }
}
Pythonクライアントの実装

次に、PythonでgRPCクライアントを実装します。

import grpc
import hello_pb2
import hello_pb2_grpc

def run():
    with grpc.insecure_channel('localhost:50051') as channel:
        stub = hello_pb2_grpc.GreeterStub(channel)
        response = stub.SayHello(hello_pb2.HelloRequest(name='Python'))
        print("Greeter client received: " + response.message)

if __name__ == '__main__':
    run()
実行結果

Goサーバーを起動し、その後Pythonクライアントを実行すると、以下のような結果が得られます。

Greeter client received: Hello Python

このように、gRPCを利用すると、GoとPython間で効率的な通信を行いながら、複雑なシステムを連携させることができます。外部コマンドとして呼び出す方法に比べ、より高速で信頼性の高い連携を実現できます。

まとめ

GoとPythonの連携は、両言語の強みを活かすための強力な手段です。単純に外部コマンドとして呼び出す方法から、gRPCを使った本格的なサービス間通信まで、用途やシステムの規模に応じて適切な連携方法を選択できます。今回紹介した手法をもとに、自身のプロジェクトでGoとPythonを組み合わせ、効率的で強力なシステムを構築してみてください。