Pythonの`copy`ライブラリ: オブジェクトのコピーと理解

Pythonのcopyライブラリ: オブジェクトのコピーと理解

Pythonのcopyライブラリは、オブジェクトのコピーに関する便利な機能を提供します。この記事では、copyライブラリを使用してオブジェクトをどのようにコピーするかについて、コードとともに詳しく解説します。

copyライブラリの概要

copyライブラリには、主に以下の2つのメソッドがあります。

1. copy.copy(x): 浅いコピーを作成します。これはオブジェクト自体は新しく作成されますが、その中の要素は元のオブジェクトと同じものを参照します。
2. copy.deepcopy(x): 深いコピーを作成します。新しいオブジェクトとその中の要素もすべて新しく作成されます。

浅いコピーの例

import copy

# リストの浅いコピー
original_list = [1, 2, [3, 4]]
shallow_copied_list = copy.copy(original_list)

# リストの要素を変更
shallow_copied_list[2][0] = 99

# 元のリストも影響を受ける
print(original_list)  # 出力: [1, 2, [99, 4]]

この例では、copy.copyを使用してリストの浅いコピーを作成しました。しかし、リスト内のリストは参照のままなので、要素の変更が元のリストにも影響を与えます。

深いコピーの例

import copy

# リストの深いコピー
original_list = [1, 2, [3, 4]]
deep_copied_list = copy.deepcopy(original_list)

# リストの要素を変更
deep_copied_list[2][0] = 99

# 元のリストは影響を受けない
print(original_list)  # 出力: [1, 2, [3, 4]]

copy.deepcopyを使用すると、元のリストとは独立したコピーが作成されます。そのため、コピーされたリストの要素を変更しても元のリストは影響を受けません。

まとめ

copyライブラリを使うことで、オブジェクトの浅いコピーと深いコピーが簡単に行えます。これは特に、リストや辞書などのネストされた構造を持つオブジェクトを扱う際に重要です。正しいコピーを選択することで、予期せぬバグを防ぎ、プログラムの信頼性を高めることができます。