情報処理技術者試験解説チャンネル

応用情報技術者試験をはじめとする情報処理技術者試験の午後問題では、「過去10年分を確実に理解しているか」が合格ラインを左右するといわれています。当チャンネルでは、その10年分の午後問題を要点だけに絞り、約10分のコンパクトな解説としてまとめました。限られた時間でも効率よく学習を進められる構成です。

C言語とRubyの連携: パフォーマンスと柔軟性の共存

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皆さん、こんにちは。今回は、C言語Rubyを連携させ、高いパフォーマンスと柔軟性を同時に実現する方法についてお伝えします。C言語の力強い計算機能とRubyのエレガントなスクリプティングを融合させ、開発の可能性を広げましょう。

1. C言語の関数をRubyから呼び出す

最初に、C言語で書かれた関数をRubyから呼び出す例を見てみましょう。これにはRubyFFI(Foreign Function Interface)を使用して、C言語の関数を呼び出します。

C言語のコード (example.c)

#include <stdio.h>

void helloFromC() {
    printf("Hello from C!\n");
}

Rubyのコード (app.rb)

require 'ffi'

# C言語のDLLをロード
module Example
  extend FFI::Library
  ffi_lib './example.so'
  attach_function :helloFromC, [], :void
end

# C言語の関数を呼び出す
Example.helloFromC

2. RubyからC言語のライブラリを利用する

次に、RubyからC言語のライブラリを利用する例を見てみましょう。これにもRubyFFIを使用し、C言語の数学ライブラリをRubyから呼び出します。

C言語のコード (mathlib.c)

double add(double a, double b) {
    return a + b;
}

Rubyのコード (app.rb)

require 'ffi'

# C言語のDLLをロード
module MathLib
  extend FFI::Library
  ffi_lib './mathlib.so'
  attach_function :add, [:double, :double], :double
end

# C言語のライブラリを利用
result = MathLib.add(3.14, 2.71)
puts "Result: #{result}"

3. RubyC言語でデータのやり取り

最後に、RubyC言語でデータのやり取りを行う例を見てみましょう。RubyFFIを使用して、C言語で定義した構造体をRubyで使用します。

C言語のコード (data.h)

struct Data {
    int value;
};

Rubyのコード (app.rb)

require 'ffi'

# C言語の構造体をRubyで定義
class Data < FFI::Struct
  layout :value, :int
end

# 新しい構造体を作成
data = Data.new
data[:value] = 42

puts "Value: #{data[:value]}"

まとめ

C言語Rubyを連携させることで、高いパフォーマンスと柔軟性を同時に享受できます。RubyFFIを活用し、C言語の関数やライブラリを手軽に呼び出し、データのやり取りが可能です。プロジェクトの要件に応じて最適な方法を選択し、効果的な開発を進めましょう。Happy Coding!