ITエンジニアが仕事に対して思うこと

ITエンジニアとして働く中で感じたことを、現場の温度感そのままに言語化するブログです。設計・実装・運用のリアル、学び続ける負荷、品質とスピードのせめぎ合い、コミュニケーションの難しさなど、きれいごとだけでは語れない「仕事の実態」を整理します。誰かを責めるのではなく、なぜそうなるのかを構造で捉え、明日から少し楽に、少し強く働ける視点を提供します。新人から中堅、マネジメントまで参考に。

令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅰ問題1 解答解説 ‐ 生成AIプロジェクトマネジメント~「Q予備校」の事例から学ぶ、AI時代のPM思考法~ 【動画解説付き】

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令和7年度秋期プロジェクトマネージャ試験午後I問1「Q予備校」の事例を題材に、生成AI導入プロジェクトのマネジメント手法を解説します。従来のシステム開発とは異なるAI特有のテーラリングやデータ品質の担保、現場の抵抗勢力を巻き込むステークホルダー管理など、試験対策だけでなく実務でも役立つAI時代のPM思考法を学びましょう。 生成AIプロジェクトを成功に導くために理解しておくべき重要なキーワードについて解説します。まず一つ目はテーラリングです。従来のシステム導入では既存データを移行し仕様通りに動くかを確認する手法が一般的で答えは一つに決まっていました。しかし生成AIの答えは確率的であり、データを移行するだけでなくAIを教育するカリキュラムが必要となります。この違いを理解しプロジェクトの計画を適切に調整することが求められます。二つ目はグラウンドトゥルースと呼ばれる正解データです。AIは与えられたデータを真似るため、アルバイトや経験の浅い講師が作成した質の低いデータを学習させると間違った基準を覚えてしまいます。学習データの正確性、多様性、網羅性を最高レベルで担保するためには、ベテラン講師の暗黙知を活用して生データを精査し、高品質な正解データを作成することが不可欠です。三つ目はステークホルダーの巻き込みです。今のやり方が一番だとAIに懐疑的な抵抗勢力に対しては、ただ使ってくださいと押し付けるのではなく、システムの検証テストに全員を参加させることが効果的です。運用や保守に自ら関わる体制を作ることで、押し付けられたシステムから自分たちが育てたシステムへと心理的な変化を促すことができます。四つ目は継続的学習のループです。AIは一度学習して終わりではありません。初期データだけでは最新の入試傾向や新しい記述スタイルに対応できないというリスクがあります。そのため、常に教材のキーワード集や最新の入試問題を分析し、網羅性が不足する領域を追加学習させて鮮度を保つことが採点の信頼性維持に繋がります。五つ目は感情のマネジメントです。システムが機能的に成功しても、現場の講師がAIを信用できずに手動で全チェックをしてしまっては作業負荷の軽減という目標は達成できません。AIの補足情報が正しいことを見せつけ、ユーザーの心の納得を引き出すことが重要です。最後に技術の進化としてエージェンティックワークフローも押さえておきましょう。人間がすべてをチェックする体制から、作成役のAIの回答を別の批評役のAIがチェックし、意見が割れた場合のみ人間が介入する仕組みへと進化していくことを見据えた設計が今後のプロジェクトマネージャには求められます。