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平成28年度秋期システムアーキテクト試験午後Ⅰ問1の徹底解説です。コンビニの精肉販売開始に伴う「定貫」から「不定貫」へのシステム変更がテーマとなります。単価計算のロジック変更や、工場での計量・ピッキング業務とデータ連携の不整合を防ぐ設計など、SAに求められる「業務とシステムの架け橋」としての思考法を短時間でマスターしましょう。 この動画で学習する中心的なキーワードは不定貫商品と定貫商品の違いであり、これがシステム設計の根幹に関わります。従来のシステムが前提としていた定貫商品は、缶コーヒーのように1個当たりの価格が一律に決まっているため、発注数量と単価さえあれば請求金額が算出できました。しかし、今回取り上げる精肉などの不定貫商品は、100グラム当たりの単価は決まっていても、個々のパックごとに内容量が異なり、結果として一つひとつの商品価格が変動するという特性を持っています。この違いを正しく理解し、データ構造に反映させることが最初のステップです。次に重要なのがマスタデータの設計変更における概念の再定義です。多くの受験者が陥りやすい罠として、商品マスタに内容量という属性を追加してしまう誤りがありますが、実際には商品ごとに重量が異なるためマスタで固定値を管理することはできません。システムアーキテクトに求められるのは、その商品が定貫か不定貫かを判別する区分を設け、計算ロジックを分岐させるという構造的なアプローチです。また、原単価や売単価といった既存のデータ項目が、不定貫商品においては1個当たりの価格から重量当たりの基準価格へと意味合いが変化する点も見逃せません。既存のカラムを流用する場合、その意味定義を明確に更新しなければ、後の計算処理で致命的な金額不整合を引き起こすことになります。さらに、業務プロセスの視点ではピッキング業務の定義変更が極めて重要です。定貫商品であれば単に個数を数えて箱詰めすれば済みますが、不定貫商品では計量に連動して特定店舗用の値札が発行され、個体と配送先が紐付けられます。そのため、ピッキング作業者は商品名だけでなく値札に印字された店舗名を目視確認して仕分ける必要が生じます。システム上のデータフローだけでなく、こうした物理的な現場オペレーションの制約まで想像を巡らせることができるかが合否を分けます。最後に、買掛金システムへのデータ連携における実納品原価の扱いです。数量と単価の掛け算で合計額を算出できない不定貫商品では、個々のパックの価格を合算した実績値をデータとして保持し、それを会計システムへ渡す必要があります。これらの要素を通じて、物理的なモノの動きと情報の整合性を担保するアーキテクトとしての必須能力を磨いていきましょう。