[https://www.youtube.com/watch?v=Um2p67MQ6tI:embed:cite] 今回は、平成28年度 秋期
応用情報技術者試験 午後問5「ネットワーク」の過去問を詳しく解説します。この問題は、中堅商社P社がPBXの更改に伴いIP電話を導入するという典型的なシステム更新シナリオを題材に、VoIPの仕組み、帯域計算、QoS設定といったネットワーク分野の本質的な理解が問われる良問です。音声パケットの構造や、通話に必要な帯域幅の計算過程、SIPとRTPの役割、さらに広域網上での優先制御の考え方など、実務でも頻出となる要素が詰め込まれています。午後問題のネットワーク分野では、“なぜその値になるのか” “どの層で何が行われているのか”を正確に把握しているかが得点を大きく左右するため、本動画では問題文の読み解き方を含め、計算の根拠やプロトコル仕様を丁寧に整理していきます。 まず設問1では、IP電話に必要な帯域幅を算出する計算問題が出題されています。音声データ160バイトに、イーサネット・IP・UDP・RTPヘッダを合わせた58バイトが加算され、1パケット218バイトになるという点を正しく理解することが前提となります。この「ヘッダ込みのパケットサイズ」を誤ると、その後の全計算が崩れてしまうため、基礎知識として非常に重要です。さらに、音声パケットが20ミリ秒ごとに送出され、1秒間に50パケット流れるという仕様から、1通話あたり87.2kbps(218バイト×8ビット×50回)の帯域が必要であることを導出します。この種の問題でつまずく受験者は多いものの、計算手順自体は法則化されているため、動画ではパケットサイズ算出の思考手順と、単位変換の注意点を明確に解説します。ネットワーク計算に苦手意識がある方でも、段階を追えば確実に得点できる分野です。 続く設問2では、IP電話の呼制御に使われるSIPと、音声データを実際に運ぶRTPという二つのプロトコルを正しく区別することが重要となります。SIPはセッション開始・終了などの制御を行う一方、RTPは通話音声をリアルタイムで運搬します。特に本問でポイントとなるのは、RTPのポート番号が「動的に割り当てられる」ため、ファイアウォールやルータのQoS設定でポート番号指定が使えないという点です。多くの受験者は「RTP=UDPの特定ポート」と誤って覚えているため、優先制御ができない理由を見落としがちです。動画では、RTPセッション確立時にSIPサーバが端末へポート番号を通知する仕組みを図解し、なぜ固定ポートではないのか、そしてその結果として「サブネット単位で優先制御する必要がある」ことを論理的に説明します。 また、拠点間通信におけるQoS設定の考え方も重要テーマです。本社(東京)と支社(大阪)を結ぶ広域イーサネットでは、トラフィックが集中した際に音声品質が劣化するリスクがあるため、音声通話に関係する特定のサブネット間通信を優先させる必要があります。これは動的ポート問題とも関連し、音声関連通信をIPアドレス・サブネット単位で識別するという設計判断につながります。一方で、拠点内LANは100Mbpsで十分な帯域があり、L2スイッチ内で転送が完結するため、同種のQoS制御を行う必要がないという点も出題のポイントです。LAN内は輻輳の可能性が低く、ボトルネックはあくまで広域網にあるため、どこに対策を施すべきかを誤らないことが重要です。 これらの論点を理解することで、IP電話導入時のネットワーク要件や、QoS設計の基本的な考え方が自然と身につきます。午後問題では、「プロトコルの役割を誤解していると正答に辿り着けない」構造になっているため、本動画では RPT/SIP の動作、優先制御の仕組み、帯域計算の根拠を段階的に整理し、問題文から必要な条件をどう抽出すればよいかを丁寧に解説します。 VoIP や QoS 設定は実務でもよく使う技術であり、応用情報技術者試験のネットワーク分野では鉄板テーマといえる領域です。計算問題を得点源にしたい方、プロトコル仕様を正しく理解したい方、拠点間ネットワーク設計の考え方を身につけたい方にとって、確かな理解につながる内容となっています。ぜひ最後までご覧いただき、ネットワーク問題を確実に得点できるスキルを身につけてください。