これらは機械学習という分野の用語で、コンピュータにデータを使って学ばせ、さまざまなタスクを解決する方法を指します。わかりやすく説明しますね。
教師あり学習(Supervised Learning)
教師あり学習は、答え(正解)を教えながらコンピュータに学ばせる方法です。例えば、「これが猫です」「これが犬です」というふうに、たくさんの例を見せてから、新しい画像が猫か犬かを判断させます。教師あり学習には主に「回帰」と「分類」の2つがあります。
回帰(Regression)
- 例: お小遣いをもらっている年数と貯金の額の関係を考えるとします。過去のデータから年数に応じて貯金額がどれくらい増えるか予測することができます。これは「将来の値を予測する」という意味で、回帰の一例です。
分類(Classification)
- 例: たくさんの花の写真があって、それが「バラ」か「チューリップ」かを分ける問題です。それぞれの花の特徴(色、大きさなど)をもとに、どのグループに属するかを判断することが「分類」です。
教師なし学習(Unsupervised Learning)
教師なし学習は、答え(正解)がない状態で、データの中にどんなパターンがあるかを見つける学習方法です。これには「クラスタリング」と「次元削減」があります。
クラスタリング(Clustering)
- 例: クラスの友達の性格や趣味の情報を使って、似ている人たちをグループに分けることを考えてみましょう。性格が似ている人でグループを作るのが「クラスタリング」です。
次元削減(Dimensionality Reduction)
- 例: もし膨大な情報があったとして、それを簡単に理解できるようにする方法です。例えば、たくさんの質問に答えた結果を使って、それを「内向的か外向的か」のように少数の性質にまとめることができます。次元削減は、たくさんの情報を少ない要素で表すことです。
半教師あり学習(Semi-Supervised Learning)
半教師あり学習は、少しだけ正解のあるデータを使って、たくさんの未解答のデータを学ばせる方法です。つまり、完全な正解がなくても、一部の情報から他のデータを推測させる学習法です。
- 例: 数学の問題の中で、いくつかの例題には解答があり、それ以外の問題は自分で解いていくことです。コンピュータも少しの解答を参考にして他のデータの傾向を学びます。
強化学習(Reinforcement Learning)
強化学習は、行動を繰り返し学ぶことで、報酬を最大にする方法を見つける学習方法です。良い行動をとったときに「褒められる」(報酬をもらう)ことで、次に同じような状況になったときにその行動をとるように学びます。
- 例: ゲームのキャラクターがゴールにたどり着くために、道の選び方を学ぶようなものです。ゴールに近づくと「ポイントが増える」ので、どのルートが良いかを繰り返し学んでいきます。
これらの学習方法を使うと、コンピュータはデータからさまざまなことを学び、自分で判断できるようになります。教師あり学習は「教える」、教師なし学習は「自分で見つける」、強化学習は「試行錯誤で学ぶ」といった違いがあり、それぞれに適したタスクがあります。